泉南市総合計画KPI解説 第1弾:「人権問題への理解」83%は、何をもって測られているか

総合計画KPI解説

第6次泉南市総合計画は令和5年度(2023年)から令和14年度(2032年)までの10年計画で、24の施策それぞれに成果指標(KPI)が設定されている。gikai.shizuku.netでは今回から、この24指標を施策1から順に、現状値と目標値の関係を確認していくシリーズを始める。

第1弾は、分野別政策1「『ひと』を育てる・輝かせる」の施策1「人権尊重・平和・多文化共生」。

指標と数値

計画本体に記載された成果指標は次の通り。

  • 成果指標名:「人権問題に関して理解が深まった人の割合(年平均)」
  • 現状値(令和3年):83%
  • 目標値(令和14年):88%

10年間で5ポイントの上昇を目指す設計になっている。

この指標は何を測っているか

計画には、この施策の「目指すまちの姿」として「誰もがかけがえのない存在として、一人ひとりの人権を尊重し合うことができるまち」が掲げられ、具体的な取組として次の3本柱が示されている。

  • 人権尊重の推進(啓発活動、相談窓口の充実、人権教育・保育の向上、子どもの権利擁護等)
  • 恒久平和の理念の継承(非核平和の集い、平和月間の啓発等)
  • 多文化共生の推進(外国人相談窓口の充実、多言語情報提供、国際交流の支援等)

一方で計画は、泉南市の課題として「社会情勢等の変化により性別、子ども、高齢者、障害者、外国人、部落問題等、人権課題が多様化している」こと、「総人口に対する外国人住民の割合が上昇しており、今後のさらなる外国人住民の増加が見込まれる」こと、「インターネット上の人権問題等、新たな課題への対策の強化が必要」なことを挙げている。

つまりこの指標一つで、人権啓発・平和教育・多文化共生という射程の異なる3つの取組をまとめて評価する設計になっている、という事実がある。

「理解が深まった」はどう測るのか

計画本体には、この指標の調査方法(誰を対象に、どんな設問で、何をもって「理解が深まった」と判定するか)についての説明は記載されていない。83%という現状値と88%という目標値だけが示されている形だ。

達成率や年度別実績の推移についても、今回参照した第6次泉南市総合計画(見開き版、および分野別政策1本編)には記載がなく、本シリーズで確認できた一次資料の範囲では裏付けが取れなかった。

意識調査の性質上、5ポイントの上昇という目標が野心的なのか、達成が難しくないのかを判断するには、調査対象・設問文・過去の推移といった追加情報が要る。

一次資料

83%という現状値の算出方法、そして令和6年度・7年度の実績値が公表されているかどうか。次にこの施策が動くとしたら、その情報はどこから出てくるのだろうか。

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