泉南市財政ウォッチ 第20弾:人件費は令和元年度36.4億円→令和6年度48.3億円、令和6年度は1年で6.6億円(15.8%)増えている

泉南市財政ウォッチ

gikai.shizuku.netの財政資料を読み解くシリーズ第20弾。今回は性質別歳出の「人件費」を取り上げる。泉南市の決算カード(令和元年度~令和6年度)の性質別歳出には、人件費の決算額、構成比、「うち職員給」が記載されている、という事実がある。6年分を並べて確認する。

人件費は令和元年度の36.4億円から令和6年度の48.3億円へ、32.8%増えている

決算カード(性質別歳出)の人件費は、次のとおり記載されている、という事実がある。

  • 令和元年度:3,638,172千円(構成比15.6%)
  • 令和2年度:3,768,693千円(12.5%)
  • 令和3年度:4,031,584千円(15.2%)
  • 令和4年度:4,149,172千円(15.6%)
  • 令和5年度:4,173,805千円(14.8%)
  • 令和6年度:4,831,503千円(17.0%)

令和元年度から令和6年度で、決算額は11.9億円(1,193,331千円)増え、増加率は32.8%である。前年度比では、令和2年度が+3.6%、令和3年度が+7.0%、令和4年度が+2.9%、令和5年度が+0.6%、令和6年度が+15.8%(6.6億円、657,698千円)である(筆者計算)。令和5年度までの4年間はおおむね緩やかに増えていたところ、令和6年度に1年で大きく増えている、という事実がある。令和2年度の構成比12.5%が低いのは、同年度の歳出総額が30,215,391千円と他の年度より大きいことが一因とみられる(筆者計算。決算カードに理由の記載はない)。

「うち職員給」の増加幅は、人件費全体より小さい

決算カードには、人件費の内数として「うち職員給」が記載されている、という事実がある。

  • 令和元年度:2,204,535千円
  • 令和2年度:2,237,554千円
  • 令和3年度:2,199,062千円
  • 令和4年度:2,102,155千円
  • 令和5年度:2,246,957千円
  • 令和6年度:2,345,967千円

職員給は令和元年度から令和6年度で1.4億円(141,432千円)、6.4%の増加である。令和6年度の前年度比は+9,901万円(99,010千円)、+4.4%である。一方、人件費全体は同じ期間に32.8%、令和6年度の前年度比では15.8%増えている。人件費から職員給を引いた差額は、令和元年度の1,433,637千円から令和6年度の2,485,536千円へ73.4%増え、令和6年度の前年度比では5.6億円(558,688千円、+29.0%)増えている(筆者計算)。決算カードには、この差額の内訳(議員報酬、特別職報酬、会計年度任用職員の報酬・手当、退職手当、共済費など)は記載されていない、という事実がある。

職員数と人口の動き

決算カードの職員数(合計)は、令和元年度カードの「令和2年4月1日」時点で377人、令和6年度カードの「令和7年4月1日」時点で383人と記載されている、という事実がある(+1.6%)。同じ期間に、決算カードの住民基本台帳人口は「R2.1.1 61,615人」から「R7.1.1 58,145人」へ5.6%減っている。人件費を人口で割ると、令和元年度は約5.9万円、令和6年度は約8.3万円になる(筆者計算)。職員数の推移は第16弾で取り上げた。

決算カードの数値だけでは分からないこと

決算カードの人件費は、人件費の総額と職員給しか記載していない、という事実がある。令和6年度に増えた6.6億円のうち、どれだけが給与改定によるもので、どれだけが退職手当や会計年度任用職員の処遇など別の要因によるものかは、決算カードの数値だけでは分からない。

問い

人件費は令和5年度の41.7億円から令和6年度の48.3億円へ、1年で15.8%増えている。職員給の増加は4.4%にとどまるが、残る約5.6億円は何の増加なのか。退職手当は令和6年度にどれだけ支給されたのか、会計年度任用職員の人件費は令和5年度からどれだけ変わったのか。決算の主要施策の成果報告書や決算書の人件費の内訳など、内訳の分かる資料で確認する必要があるのではないか。

一次資料

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