泉南市財政ウォッチ 第1弾:経常収支比率101.2%、目標95.3を上回っても評価は「A」

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gikai.shizuku.netでは新たに、泉南市の財政資料を読み解くシリーズを始める。第6次泉南市総合計画(令和5年度〜令和14年度)の総合的政策「『しくみ』をつくる・運営する」には、施策23「行財政運営」が置かれ、2つの成果指標(KPI)が設定されている。第1弾はこの施策23から着手し、計画に記載された指標の現状値・目標値と、直近の行政評価結果報告書上の実績値を突き合わせる。

指標と数値

第6次泉南市総合計画 基本計画に記載された施策23の成果指標は次の2つ。

  • 成果指標1「経常収支比率(過去3年間の平均値)」:基準値(令和3年度)96%、目標値(令和14年度)95.0%未満
  • 成果指標2「有形固定資産減価償却率(資産老朽化比率)」:基準値(令和3年度)69.6%、目標値(令和14年度)大阪府内市町村の平均値以上(令和3年度時点の府内平均は64.1%)

令和6年度行政評価結果報告書には、令和5年度実績と、計画期間中の年度別目標値も記載されている。

経常収支比率:目標95.3に対し実績101.2

経常収支比率は、人件費・扶助費・公債費など毎年度経常的にかかる支出に、市税や普通交付税といった経常的な一般財源がどれだけ充当されているかを示す指標で、数値が高いほど新規事業や臨時の支出に振り向けられる財源の余裕が少ないとされる。

計画では、令和5年度の年度別目標値は95.3と設定されている。これに対し、令和6年度行政評価結果報告書に記載された令和5年度実績は101.2で、報告書内の「達成率」は94.2%、「達成度」はA評価となっている。

実績101.2は、目標の95.3を6ポイント近く上回っているだけでなく、計画策定時の基準値(令和3年度)96%も上回っている、という事実がある。

資産老朽化比率:目標64.1に対し実績70.9

有形固定資産減価償却率(資産老朽化比率)は、庁舎や学校といった保有する公共施設等がどれだけ老朽化しているかを示す指標で、数値が高いほど老朽化が進んでいるとされる。目標値は「大阪府内市町村の平均値」とされ、各年度の府内平均が発表されるまでは暫定的に令和3年度の値(64.1%)が使われる。

報告書に記載された実績(直近の令和4年度数値)は70.9で、目標としている令和3年度府内平均64.1を6.8ポイント上回っている。この指標についても、報告書内の「達成率」は90.4%、「達成度」はA評価となっている。

評価の読み方

2つの指標とも、実績が年度目標・比較対象の双方を上回った状態で、報告書上は最高評価にあたる「達成度A」が付されている、という事実がある。報告書の他の施策(たとえば施策20「協働・コミュニティ」の市民公益活動団体数、施策21「シティプロモーション」のオンライン手続利用率など)でも同様に、達成率が100%未満であっても達成度Aとなっている例があり、この報告書における「達成度」の評価基準そのものが、達成率の数値だけでは決まっていないことがうかがえる。

達成度A・B・Cなどの区分がどのような基準で決められているのか、報告書内には算定式の記載が見当たらなかった。

一次資料

達成率が100%を割り込み、基準値さえ上回った指標に、なぜ最高評価が付くのか。次にこの施策の実績が更新されるとしたら、その判定はどこで説明されるのだろうか。

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