泉南市総合計画KPI解説 第16弾:「健康寿命」男性78.1歳・女性83.2歳、目標「大阪府平均以上」は何を求めているか

総合計画KPI解説

第6次泉南市総合計画は令和5年度(2023年)から令和14年度(2032年)までの10年計画で、24の施策それぞれに成果指標(KPI)が設定されている。gikai.shizuku.netでは施策1から順に、現状値と目標値の関係を確認していくシリーズを継続している。

第16弾は、分野別政策4「健幸」を築く・つながりをひろげるのうち施策16「医療・健康」。

指標と数値

計画本体に記載された成果指標は次の通り。

  • 成果指標名:「健康寿命」
  • 現状値(令和2年):男性78.1歳/女性83.2歳
  • 目標値(令和14年):大阪府平均以上

目標値は具体的な年数ではなく「大阪府平均以上」という相対的な基準で示されている、という事実がある。計画本体の注記には「令和2年の大阪府平均は男性79.32歳、女性83.85歳」とあり、これと現状値を比べると、男性は1.22歳、女性は0.65歳、大阪府平均を下回っている、という事実がある。また現状値の基準年は令和2年で、他の多くの施策が基準年とする令和3年とは異なり、「大阪府算出によるため、直近の公表データを現状値とする」との注記が付されている、という事実がある。

施策の背景として挙げられていること

「施策に関する主な泉南市の取組状況・背景」には、次の記述がある。

  • 国民健康保険被保険者を対象に特定健診等の若い世代での受診を推奨することで生活習慣病の早期発見に努め、健康意識を醸成しています。
  • 健診結果をもとに生活習慣病の重症化予防及び改善を推進するため、食生活・運動習慣・禁煙等の保健指導を実施しています。
  • 後期高齢者医療被保険者を対象に、フレイル予防につなげるため健康診査及び歯科健診等を実施しています。
  • 関係機関と協力し、健康教室の開催や、健康づくりボランティアを育成しています。
  • 市職員を対象として命を守るゲートキーパーの養成を行っています。

なお、計画の資料編・用語解説では「健康寿命」は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく、生活できる期間」と定義されている、という事実がある。

課題として挙げられていること

「施策に関する主な課題」には、次の記述がある。

  • 市内の産科、小児科が少ないため、広域での医療体制強化が必要です。
  • 大阪府平均よりも短い健康寿命の延伸、自殺者数減少に向けたさらなる取組が必要です。
  • 40歳~50歳代の特定健診受診率が低いため、健康づくりへの関心を高める取組が必要です。

実施する主な取組は、①安心できる医療環境づくり(広域での医療体制・救急救命力の強化、医療と介護の連携強化)②健康づくりの推進(各種健診・検診の受診率・予防接種率向上、国民健康保険・後期高齢者医療等の制度の垣根を越えた一体的な保健事業の実施)③こころの健康づくり(ゲートキーパーの育成等)の3本に整理されており、関連する主な個別計画として健康せんなん21(第2次計画)・泉南市自殺対策計画・泉南市国民健康保険第3期特定健康診査等実施計画・泉南市国民健康保険第2期保健事業実施計画(データヘルス計画)の4件が挙げられている、という事実がある。

実績の推移は確認できるか

令和5年度・6年度の健康寿命の実績値が別途公表されているかについて、本シリーズで参照できた一次資料の範囲では裏付けが取れなかった。泉南市の行政評価結果報告書のうち、Google Drive上で確認できたのは総合的政策(施策20〜23)分のみで、分野別政策4(施策16〜19)の実績更新データは含まれていない、という事実がある。

一次資料

施策16「医療・健康」が目指すまちの姿は「誰もがいきいきと健康に暮らせるまち」であり、成果指標として設定されているのは健康寿命のみで、目標値は年数ではなく「大阪府平均以上」という相対的な基準である。現状値(令和2年)は男性78.1歳・女性83.2歳で、同年の大阪府平均(男性79.32歳・女性83.85歳)を男女とも下回っている、という事実がある。10年後の令和14年に、この差はどのように埋められているのだろうか。

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