泉南市議会の令和7年第3回定例会は、令和6年度決算の認定を中心とする会期だった。本記事は、公式会議録(令和7年第3回定例会 第5号、継続会)をもとに、最終日に行われた議案の採決と、決算認定に対する討論の内容を整理する。
最終日に採決された議案
継続会では、総務産業常任委員会に付託された議案9件(議案第3号〜第9号、第33号、第34号)、令和7年度予算審査特別委員会に付託された補正予算等5件(議案第10号〜第14号)、令和6年度決算審査特別委員会に付託された決算18件(議案第15号〜第32号)が順に採決された。
- 総務産業常任委員会の9件:委員長報告はいずれも全会一致の原案可決(動産の買入れ、工事請負契約2件、条例改正4件、裁判上の和解2件)。
- 予算審査特別委員会の5件(一般会計補正予算第5号ほか):委員長報告はいずれも全会一致の原案可決。
- 決算18件:一般会計(議案第15号)と国民健康保険事業特別会計(議案第27号)は起立採決で賛成多数。残る16件は異議なしで認定可決。
決算審査特別委員会は、9月11日、12日、16日の3日間にわたり開かれた、と委員長(古谷公俊議員)が報告している。
一般会計決算への反対討論
本会議での討論は、大森和夫議員(日本共産党)による2件の反対討論が会議録に記録されている。一般会計決算(議案第15号)について、大森議員は次の点を反対の理由に挙げた。
- 学校体育館にエアコンが設置されなかったこと。令和5年9月議会で令和9年度中の設置を求める決議が全会一致で可決された、と述べた。
- 学校給食センターの廃止を決めたこと。
- 市が要望の未実現の理由に財政状況を挙げていることに対し、「15年連続の黒字決算、基金総額も3億円増やし73億円」「経常収支は3%改善し98.2%」と述べた。
- ふるさと泉南水なす基金について「2024年度には約26億円、昨年度比3.8億円増」とし、寄附申込額は目標12億円に対し11億9,000万円だった、と述べた。
このほか個別の項目として、南ルートの要望活動、双子川浄苑の環境整備に関する補助金、包括外部監査、新家公民館の建て替えなどについて見直しや実現を求めた。会議録上、これらの討論に対する市側の答弁はない(討論は答弁を求める場ではないため)。
国民健康保険事業会計への反対討論
議案第27号について大森議員は、「国保料は所得の2割を占め」、府下統一化の下で保険料が全国でも最も高額の水準にあること、物価高騰の中で引下げが市民の切実な要望であることを挙げ、反対を表明した。
この会議録から読み取れること・読み取れないこと
最終日の議事は、委員長報告に対する質疑を省略する決定(異議なし)を経て進んでおり、委員会での質疑の詳細は本日の会議録には含まれていない。討論で示された数値(基金73億円、経常収支98.2%など)は、あくまで討論者の発言として記録されたものである。
一般会計決算の賛成討論は、委員会段階では行われたと委員長報告にあるが、本会議の討論として記録されているのは反対討論のみ、という事実がある。
問い
財政状況を理由に実現していない要望(体育館エアコン、給食センターなど)と、積み上がる基金残高の双方が決算の場で語られた。基金のうち、使途が指定された寄附に基づく部分と、そうでない部分は、それぞれどの程度で、どの施策に充てられていくのか。次回以降、財政資料で確認したい。


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