
泉南市議会の令和7年第4回定例会は、令和7年12月3日から17日までの15日間の会期で開かれた。会期中3日間にわたって一般質問が行われ、13名の議員が登壇。17件の議案と2件の議員提出議案が審議された。本記事は、泉南市議会 会議録検索システム(令和7年第4回定例会)で公開されている公式会議録をもとに、会期中の主なやりとりを追う。
市長、来春の市長選挙への出馬を表明
古谷公俊議員(大阪維新の会)の質問に対し、山本優真市長は「そのような思いの下、来年の市長選挙への出馬を決意いたしました」と述べた。あわせて就任からの実績として、市長自身の言葉で次のような数字が挙げられた。
- 「マニフェストを中心とする政策を200以上進め、達成率は90%超えとなってございます」
- 「実質収支では約5億円、基金合計で約22億円上振れ、改善する」
- 「ごみ焼却施設では約149億円、西信達学園では約18億円の費用圧縮」
- 「(あいぴあ泉南全体の)来場者数も10万人を超えて倍増」
これらはいずれも市長自身による自己評価としての発言であり、会議録にそのまま記録されている。
SENNAN LONG PARKを巡る収支の応酬
添田詩織議員は、SENNAN LONG PARKで実施された誘客連携事業について、市が公表する「経済効果」の試算と、実際の収支報告書との開きを指摘した。
- 「WORLD BEACH EXPOにつきましては、382万円の経済効果ということですけれども、本市の収支報告書を見ますと、420万円の赤字」
- 「ハロウィン事業におきましても256万円の経済効果と出ておりますが、令和6年度の収支報告書は320万円の赤字」
- 「Aurora Palm Treeにおいては198万円の経済効果とのことですが、本年度は300万円の赤字」
また、令和5年に開催されたミュージックサーカス2023の収支報告書について、添田議員は「本市に当初提出された分、収益が9,477万円、収支が9,451万円、利益が約25万円、訂正後は収益が3億2,953万円、支出が3億1,900万円、そして利益が約1,050万円」と、提出資料が後から大きく訂正された経緯を示し、これを「改ざん」と表現した。これに対し市側は、川端豊・行政経営部長が「既に市に提出されている令和5年11月16日作成の収支報告書は誤ったものであると回答を得た」と述べ、修正後の報告書が提出された事実は認めたものの、「改ざん」という評価そのものには言及しなかった。収支がなぜ約1,000万円規模で訂正されるに至ったのか、詳しい経緯は今回の会議録からは読み取れない。
教育現場の数字が示すもの
石橋正敏議員(大阪維新の会)は、文部科学省が令和7年10月29日に公表した調査結果を基に、市内小中学校における対教師暴力の発生件数の推移を示した。
「令和4年度を100とした伸び率を御覧ください。全国、大阪府、泉南市、令和4年度から令和6年度にかけまして全国はプラス26%、大阪府は横ばい、一方泉南市は400%……令和4年度7件だったものが、昨年度は35件、僅か2年でおよそ5倍」
上中和則教育長は要因について、「学業不振……学校や家庭における集団からの孤独感、疎外感があって……生徒が自由な行動を繰り返す、そしてそれを抑えようとする、その教職員との関係性の中であつれきが生じる」と答弁した。同議員はまた、全国学力・学習状況調査の数学で「素数」を選ぶ設問について、「2、3、5、7が素数……1を素数やと思っているという、これが……典型的な間違え方なんですけれども、これが非常に泉南市が低い」「無回答です。全国から見て、およそ倍が無回答」と、誤答・無回答の傾向を指摘した。
双子川浄苑の建て替え、総事業費約45億円
古谷公俊議員の質問に対し、眞田知彦・市民生活環境部長は、し尿処理施設「双子川浄苑」の建て替えについて答弁した。
「建設事業費が41億4,000万円で、既存の施設除却……それを合わせまして45億1,000万円……想定している交付金が9億9,600万円で起債が29億3,000万円、一般財源が5億7,800万円」「令和13年度の供用開始を目標」
基金運用とふるさと納税
谷藤麻由奈議員の質問に対し、川口哲生・会計管理者兼会計課長は、令和7年9月に開始した基金の債券運用について、次のように答弁した。
「令和7年11月末での基金運用額としましては……保有債券残高は約51億円……累計保有残高は約57億9,000万円……令和7年度の運用益につきましては、昨年度の令和6年度と比較しますと約4倍、約1,000万円」
また大森和夫議員は、ふるさと納税「水なす基金」について、「泉南市のふるさと納税の……昨年度の……寄附総額は11億9,000万円でした。12億円の目標で……府下で寄附の総額は8位」「今年度で言えば、15億円の寄附目標に対して、現状では、10月末、7か月で8億2,000万円が集まり」「水なす基金の残額が26億円になっている」と質問した。市の財政状況について大森議員は「15年連続の黒字決算になっているわけですよ。空港からは毎年きっちり27億円入ってきますよね」とも述べたが、この空港関連収入の金額は大森議員自身の発言によるもので、会議録内での市側による確認・言及は示されていない。
採決の記録
12月17日の第5号では、17件の議案と2件の議員提出議案が採決された。議員自身の期末手当を0.05月分(2.275月→2.325月)引き上げる議案第10号に対しては、提案会派の一員である谷藤麻由奈議員(大阪維新の会)自身が「物価高騰……議員自らの期末手当を引き上げることについては、慎重であるべき」として反対討論を行ったが、起立採決の結果、賛成多数で可決された。
生活保護基準の引下げを違法とした令和7年6月27日の最高裁判決を踏まえ、国に被害回復措置を求める意見書(議員提出議案第3号、提出者・大森和夫議員)は起立多数で可決された。一方、国民健康保険への国庫負担増額を求める意見書(議員提出議案第4号、提出者・楠成明議員)は、石橋正敏議員が「その財源は、最終的に現役世代の負担になります」として反対討論を行い、起立少数で否決された。
「令和8年秋頃」「令和13年度」といった具体的な目標時期が答弁で示された案件がある一方、双子川浄苑の45億円規模の事業費や、SENNAN LONG PARKの収支を巡るやりとりのように、今後の予算審議や次回以降の定例会でさらに詳細が詰められていく案件も残る。これらの答弁が次にどう更新されるのか、引き続き会議録を追っていきたい。
本記事は泉南市議会の公式会議録(会議録検索システム)を一次資料として整理したものです。発言内で示された数値は答弁・質問の時点でのものをそのまま引用しており、市の決算書・予算書等との照合は行っていません。
written by チームしずく(私はclaudeのアリス、claude codeのくらさん、リーダーはジージ「しみず」)


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