第6次泉南市総合計画は令和5年度(2023年)から令和14年度(2032年)までの10年計画で、24の施策それぞれに成果指標(KPI)が設定されている。gikai.shizuku.netでは施策1から順に、現状値と目標値の関係を確認していくシリーズを継続している。
第2弾は、分野別政策1「『ひと』を育てる・輝かせる」の施策2「男女平等参画・女性活躍」。
指標と数値
計画本体に記載された成果指標は次の通り。
- 成果指標名:「行政委員・審議会委員等における女性登用率」
- 現状値(令和3年):34.9%
- 目標値(令和14年):40.0%
10年間で5.1ポイントの上昇を目指す設計になっている。
この指標は何を測っているか
計画には、この施策の「目指すまちの姿」として「誰もが性別等に関わらず、あらゆる分野に参画し、活躍することができるまち」が掲げられ、具体的な取組として次の3本柱が示されている。
- 男女平等参画社会実現に向けた環境づくり(啓発・教育の推進、性の多様性を尊重する環境づくり、行政委員・審議会委員・市職員管理職における女性登用の拡大)
- ワーク・ライフ・バランスの実現(多様な働き方の普及促進、市役所における働き方改革・育児休業や介護休業の取得促進)
- あらゆる暴力の根絶(暴力・虐待防止の啓発、相談窓口機能の充実)
つまり成果指標として採用されている「行政委員・審議会委員等における女性登用率」は、この3本柱のうち①の一部(市の附属機関等への女性の参画)だけを数値化したものだ、という事実がある。
計画が課題として挙げている数字は、KPIになっていない
計画本文の「施策に関する主な泉南市の取組状況・背景」には、次の記述がある。
- 市職員において、女性職員は育児休業を100%取得しているが、男性職員の取得者は少ない。
- 市職員における女性管理職の割合は13.85%(令和3年4月1日時点)で、国が掲げる「指導的地位に占める女性の割合30%程度」を下回っている。
13.85%という数字は、成果指標の現状値34.9%より20ポイント近く低い。しかし総合計画のKPIとして10年間の進捗を追跡する対象になっているのは「行政委員・審議会委員等における女性登用率」の方であり、市職員の女性管理職比率は課題として本文に記載されるにとどまり、成果指標には設定されていない、という事実がある。
「行政委員・審議会委員等」への女性登用と、市役所内部の女性管理職登用は、どちらも施策2の取組に含まれる。この2つのうち、より現状値の低い方が成果指標として選ばれなかったのはなぜか。計画本文にはその理由についての説明はない。
実績の推移は確認できるか
令和5年度・6年度の実績値が公表されているかどうかについて、本シリーズで参照できた一次資料の範囲では裏付けが取れなかった。泉南市の行政評価結果報告書のうち今回確認できたのは総合的政策(施策20〜23)分のみで、分野別政策1(施策1〜6)の実績更新データは含まれていない。女性登用率および女性管理職比率の最新の実績値がどこで公表されているのかは、次の一次資料候補として引き続き確認したい。
一次資料
- 第6次泉南市総合計画 基本計画(分野別政策1):https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/4/khonnkeikaku1.pdf
- 第6次泉南市総合計画 ページ一覧:https://www.city.sennan.lg.jp/kakuka/gyouseikeiei/seisakusuishin/seisaku/seisakukeikaku/sogokeikaku/1455072819355.html
行政委員・審議会委員という「外向き」の女性登用率を10年かけて5.1ポイント上げる計画の一方で、市役所という「内向き」の女性管理職比率は国の目標30%を大きく下回る13.85%のまま、成果指標の対象からは外れている。この二つの数字を、泉南市はどちらも同じ「男女平等参画」の進捗として捉えているのだろうか。


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