泉南市財政ウォッチ 第12弾:「人事評価業績目標達成率」109.8%は、何を基準に判定されているか

泉南市財政ウォッチ

gikai.shizuku.netの財政資料を読み解くシリーズ第12弾。第1弾から第11弾までは、施策23「行財政運営」に設定された施策レベルの成果指標――経常収支比率と有形固定資産減価償却率(資産老朽化比率)――を中心に確認してきた。今回は、その施策23を構成する個別の事務事業に設定された成果指標を確認する。

「人事管理・給与支給事業」の指標

令和6年度行政評価結果報告書(総合的政策分)によると、施策23「行財政運営」の主な取組①「組織の適正化と人材の育成」に位置づけられる事務事業「人事管理・給与支給事業」には、次の成果指標が設定されている、という事実がある。

  • 指標名:人事評価業績目標達成率
  • 令和5年度目標値:60%
  • 令和5年度実績値:66%
  • 達成率:109.8%
  • 達成度:A

同事業の令和5年度決算額は21,912千円(全額一般財源)で、決算書152ページに計上されている、という事実がある。主な事業内容として、令和5年度に定年を迎える職員の定年年齢を61歳まで延長するとともに60歳に達した管理監督職の職員を非管理監督職ポストに降任させる役職定年制の運用開始、人材育成基本方針と連動した能力評価項目の見直し、評価者ごとのばらつきを解消する調整会議の実施、人事情報を一元管理する人事評価システムの導入が挙げられている、という事実がある。

「達成」は何を基準に判定されているか

指標名「人事評価業績目標達成率」について、算定方法――職員個人が設定した業績目標のうち何をもって「達成」と判定するか、誰が判定するか――の説明は、本シリーズが参照できた一次資料の範囲では確認できなかった、という事実がある。目標値自体は令和5年度の60%から令和14年度の78%まで、毎年2ポイントずつ引き上げる形で設定されている、という事実もある。

同じ施策の中の「職員研修事業」

施策23の同じ主な取組①に位置づけられる「職員研修事業」には、次の成果指標が設定されている。

  • 指標名:研修後のパフォーマンスに対する上司等の評価
  • 令和5年度目標値:100%
  • 令和5年度実績値:80%
  • 達成率:80.0%
  • 達成度:A

達成率が100%を下回っているにもかかわらず、達成度は施策23の他の4事業(人事管理・給与支給事業109.8%、財政運営事務事業94.2%、ファシリティマネジメント推進事業90.4%、ふるさと寄附推進事業112.0%)と同じ「A」である、という事実がある。同資料の備考欄には「研修後はアンケートを実施することで、振り返りを行ったが、女性職員のキャリア研修等が不十分であった」との記述がある一方、達成度Aの算定根拠についての説明は、本シリーズが参照できた範囲では見当たらない、という事実がある。

指標の性質で分けると

施策23に設定された5つの事務事業別指標のうち、経常収支比率・有形固定資産減価償却率・ふるさと泉南応援寄附金の3つは、決算数値や大阪府内市町村平均値など、市役所の外部でも参照可能なデータに基づいている。残る人事評価業績目標達成率と、研修後のパフォーマンスに対する上司等の評価の2つは、市役所内部の評価プロセスに基づく指標である、という事実がある。

一次資料

内部評価に基づくこの2つの指標は、誰が、どのような基準や手続きで「達成」と判定しているのだろうか。

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