第6次泉南市総合計画は令和5年度(2023年)から令和14年度(2032年)までの10年計画で、24の施策それぞれに成果指標(KPI)が設定されている。gikai.shizuku.netでは施策1から順に、現状値と目標値の関係を確認していくシリーズを継続している。
第15弾は、分野別政策3「くらし」を守る・快適にするのうち施策15「下水道・生活環境・住まい」。
指標と数値
計画本体に記載された成果指標は次の通り。
- 成果指標名:「拠点徒歩圏の新築件数の割合(拠点徒歩圏建築確認数/全建築確認数)」
- 現状値(令和3年):60%
- 目標値(令和14年):80%
現状値から目標値までの変化幅は20ポイントの増加、現状値に対する比率にすると約33.3%の増加を求めている、という事実がある。この増加率は、施策11「自主防災組織の組織率」(+28.6%)や施策6「学習活動等に活用された文化財の件数」(+27.1%)よりやや大きく、施策5「人口一人当たりの生涯学習施設の年間利用回数」(+50.0%)よりは小さい水準に位置する、という事実がある。
施策の背景として挙げられていること
「施策に関する主な泉南市の取組状況・背景」には、次の記述がある。
- 下水道の整備により普及率は年々上昇していますが、大阪府下では依然として低い水準です。
- まちなみ景観の向上とあわせ、主要駅及び駅周辺のバリアフリー化を進めています。
- 老朽化した市営住宅や公園施設の更新、補修による長寿命化を図っています。
- 空き家の適正管理や利活用に関する啓発を実施していますが、空き家数は増加傾向にあります。
施策15が目指すまちの姿は「地域特性をいかした土地利用が促進され、自然環境とも調和した魅力的なまちなみを有し、多様なニーズに対応した快適で住みやすいまち」であり、背景として挙げられている取組は下水道整備・駅周辺バリアフリー化・老朽化した市営住宅や公園の長寿命化・空き家対策の4分野にまたがる。目標値として設定された成果指標は、このうち拠点徒歩圏の新築件数の割合の1本のみである、という事実がある。
課題として挙げられていること
「施策に関する主な課題」には、次の記述がある。
- 良好な生活環境の確保のため、下水道のさらなる普及率向上に取り組むことが必要です。
- 平坦部や幹線道路付近の農地の都市的利用への転換が必要です。
- 駅周辺を活性化していくため、コンパクトシティ形成のビジョンが必要です。
- 市内に点在する老朽化した公園の利活用についての検討が必要です。
- 未耐震の市営住宅の解消が必要です。
- 増加する管理不全の空き家への対策が必要です。
実施する主な取組は、①下水道の整備 ②都市再生の推進 ③住まいの提供の3本に整理されており、関連する主な個別計画として泉南市都市計画マスタープラン・道路舗装の個別施設計画・泉南市自転車活用推進計画・泉南市下水道事業経営戦略・泉南市営住宅長寿命化計画・泉南市公園施設長寿命化計画・泉南市空家等対策計画の7件が挙げられている、という事実がある。
実績の推移は確認できるか
令和5年度・6年度の拠点徒歩圏の新築件数の割合の実績値が別途公表されているかどうかについて、本シリーズで参照できた一次資料の範囲では裏付けが取れなかった。泉南市の行政評価結果報告書のうち、Google Drive上で確認できたのは総合的政策(施策20〜23)分のみで、分野別政策3(施策11〜15)の実績更新データは含まれていない、という事実がある。
一次資料
- 第6次泉南市総合計画 基本計画(分野別政策3):https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/4/kihonnkeikaku3.pdf(p.78-79)
- 第6次泉南市総合計画 ページ一覧:https://www.city.sennan.lg.jp/kakuka/gyouseikeiei/seisakusuishin/seisaku/seisakukeikaku/sogokeikaku/1455072819355.html
施策15「下水道・生活環境・住まい」が目指すまちの姿は「地域特性をいかした土地利用が促進され、自然環境とも調和した魅力的なまちなみを有し、多様なニーズに対応した快適で住みやすいまち」であり、実施する主な取組には下水道の整備・都市再生の推進・住まいの提供の3本が並ぶ。しかし目標値として設定された成果指標は拠点徒歩圏の新築件数の割合60%→80%の1本のみである、という事実がある。下水道普及率の向上や老朽化した市営住宅・公園の更新、増加する空き家への対策といった取組の進捗は、この指標のどこで測られるのだろうか。


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