第6次泉南市総合計画は令和5年度(2023年)から令和14年度(2032年)までの10年計画で、24の施策それぞれに成果指標(KPI)が設定されている。gikai.shizuku.netでは施策1から順に、現状値と目標値の関係を確認していくシリーズを継続している。
第17弾は、分野別政策4「健幸」を築く・つながりをひろげるのうち施策17「地域福祉・困窮者対策」。目指すまちの姿として「誰もが取り残されることのない、やさしさあふれる支え合いのまち」が掲げられている。
指標と数値
計画本体に記載された成果指標は次の通り。
- 成果指標名:「就労達成者数」
- 現状値(令和3年):27件
- 目標値(令和14年):55件
計画本体の注記には「生活困窮者等の未就労者が自立支援プログラムを受講し、就労した人数」という定義とあわせて、「令和2年度26件、令和元年度31件」という参考値が記載されている、という事実がある。現状値(令和3年27件)から目標値(令和14年55件)までは28件・約103.7%の増加を求める一方、令和元年度から令和3年度までの実績は31件→26件→27件と、横ばいから微増で推移している、という事実がある。
施策の背景として挙げられていること
「施策に関する主な泉南市の取組状況・背景」には、次の記述がある。
- 多様化・複合化する地域課題に対応するため、高齢者と地域とのつながりを維持する取組を行っています。
- 将来的な困窮世帯の減少につながるよう、各種相談、支援を行っています。
- 成年後見制度利用促進法が施行され、判断能力が不十分な方について、権利擁護の促進が求められており、市民後見人バンク制度による後見人の確保に努めています。
課題として挙げられていること
「施策に関する主な課題」には、次の記述がある。
- 制度・分野ごとの縦割りや支え手・受け手の関係を超えて、地域住民や多様な主体が我が事として分野を超えて、丸ごとつながることが必要です。
- 地域福祉の推進のために必要な環境を一体的かつ重層的に整備する相談支援体制の構築が必要です。
- 潜在的な生活困窮者の増加が想定される中、自立を支援する取組に加え、貧困の連鎖を断ち切る取組が必要です。
実施する主な取組は、①地域共生社会の実現(属性を問わない相談支援や地域づくりに向けた支援を多機関協働により一体的・重層的に整備、市民主体の見守り活動の促進、成年後見総合センターを中核機関とした権利擁護の普及啓発)②生活困窮者福祉の充実(生活困窮者への緊急・一時的な給付や相談支援・就労支援、生活困窮者やヤングケアラー・引きこもり等の把握と自立支援、子どもへの学習支援)の2本に整理されており、関連する主な個別計画として泉南市福祉のまちづくり推進計画・泉南市第8期地域包括ケア計画・第5次泉南市障害者計画等の3件が挙げられている、という事実がある。
実績の推移は確認できるか
令和5年度・6年度の実績値が別途公表されているかについて、本シリーズで参照できた一次資料の範囲では裏付けが取れなかった。泉南市の行政評価結果報告書のうち、Google Drive上で確認できたのは総合的政策(施策20〜23)分のみで、分野別政策4(施策16〜19)の実績更新データは含まれていない、という事実がある。
一次資料
- 第6次泉南市総合計画 基本計画(分野別政策4):https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/4/kihonnkeikaku4.pdf
- 第6次泉南市総合計画 ページ一覧:https://www.city.sennan.lg.jp/kakuka/gyouseikeiei/seisakusuishin/seisaku/seisakukeikaku/sogokeikaku/1455072819355.html
施策17「地域福祉・困窮者対策」の成果指標として設定されているのは就労達成者数のみで、現状値(令和3年27件)から目標値(令和14年55件)までは約2倍の伸びが求められている一方、直近3年間の実績(令和元年31件→令和2年26件→令和3年27件)はほぼ横ばいで推移してきた、という事実がある。10年後の令和14年に、この開きはどのように埋められるのだろうか。


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