泉南市総合計画KPI解説 第13弾:「一人一日あたりのごみ排出量」464g→414gは、環境保全・脱炭素・エネルギーの何を測っているか

総合計画KPI解説

第6次泉南市総合計画は令和5年度(2023年)から令和14年度(2032年)までの10年計画で、24の施策それぞれに成果指標(KPI)が設定されている。gikai.shizuku.netでは施策1から順に、現状値と目標値の関係を確認していくシリーズを継続している。

第13弾は、分野別政策3「くらし」を守る・快適にするのうち施策13「環境保全・脱炭素・エネルギー」。

指標と数値

計画本体に記載された成果指標は次の通り。

  • 成果指標名:「一人一日あたりのごみ排出量(家庭系ごみ)」
  • 現状値(令和3年):464g
  • 目標値(令和14年):414g

現状値から目標値までの変化幅は50gの減少、現状値に対する比率にすると約10.8%の減少を求めている、という事実がある。これまで確認してきた施策1(現状値比+約6.0%)〜施策11(+約28.6%)はいずれも現状値からの増加を目標とする指標だった一方、施策12「刑法犯認知件数」(314件→250件、現状値比約20.4%減)は本シリーズで初めて減少を目標とする指標だった。施策13は施策12に続き、本シリーズで2件目となる、現状値からの減少を目標とする指標である、という事実がある。

施策の背景として挙げられていること

「施策に関する主な泉南市の取組状況・背景」には、次の記述がある。

  • ごみの排出量、一人一日あたりごみ排出量共に横ばい傾向となっており、ごみの分別収集の強化(7分別)や、生ごみ処理機の導入促進等の取組を行っています。
  • 山地美化キャンペーンや海岸美化活動等、環境保全に取り組んでいます。
  • 国では、令和3年(2021)に新たな地球温暖化対策計画が閣議決定され、令和12年(2030)度に平成25年(2013)度比で46%減とする温室効果ガスの削減目標や、目標達成のために国、地方公共団体が講ずべき施策について示されています。

現状認識として明記されている「ごみの排出量、一人一日あたりごみ排出量共に横ばい傾向」という一文と、目標値が求める約10.8%減という水準は、どう整合するのか、という事実関係がある。

課題として挙げられていること

「施策に関する主な課題」には、次の記述がある。

  • 分別区分の調整や、ごみ出しに不便を感じている高齢者等のごみ出しに関するニーズへの対応、不法投棄、持ち去りごみ等への対策が必要です。
  • ため池や里山の保全活動を周知・啓発し、さらに広げていくことが必要です。
  • 温室効果ガス排出量の削減目標に向け、地球温暖化対策の推進を図るなど、脱炭素社会実現に対する取組が必要とされています。

実施する主な取組としては、ごみの収集方法や収集コースの見直し、3R(廃棄物の発生抑制、再使用、再資源化)の普及と資源ごみの分別の徹底、公用車の電動自動車導入や市民に対する自転車活用の推進、公共施設への再生可能エネルギーの導入等が挙げられている、という事実がある。関連する主な個別計画として、一般廃棄物(ごみ)処理基本計画、一般廃棄物(ごみ)処理実施計画、泉南市自転車活用推進計画、泉南市地球温暖化対策実行計画の4件が示されている。

実績の推移は確認できるか

令和5年度・6年度の実績値が別途公表されているかどうかについて、本シリーズで参照できた一次資料の範囲では裏付けが取れなかった。泉南市の行政評価結果報告書のうち、Google Drive上で確認できたのは総合的政策(施策20〜23)分のみで、分野別政策3(施策11〜15)の実績更新データは含まれていない、という事実がある。

一次資料

この指標は「一人一日あたりのごみ排出量(家庭系ごみ)」という名称の通り、家庭から出るごみの量のみを数えている。施策13の名称は「環境保全・脱炭素・エネルギー」であり、施策の背景には脱炭素社会の実現や公共施設への再生可能エネルギー導入、公用車の電動化についても記述があるが、目標値として設定された成果指標はごみ排出量の1本のみである、という事実がある。脱炭素・エネルギー分野の達成度は、この指標のどこで測られるのだろうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました