泉南市財政ウォッチ 第14弾:財政調整基金比率は13.5%→11.9%に低下、中期財政計画が「唯一の悪化」と評価した指標の中身

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gikai.shizuku.netの財政資料を読み解くシリーズ第14弾。第1弾では総合計画・施策23「行財政運営」の成果指標である経常収支比率を起点に、財政資料集の各指標を確認してきた。今回は、泉南市中期財政計画(令和8年度~令和12年度、令和7年11月策定)が「財政運営判断指標」として一覧化している5指標のうち、直近の決算で唯一「悪化」と評価された「財政調整基金比率」を取り上げる。

5指標中、財政調整基金比率だけが「悪化」

中期財政計画11ページの「財政運営判断指標」には、経常収支比率・財政調整基金比率・地方債残高比率・実質公債費比率・将来負担比率の5指標について、令和4年度・令和5年度・令和6年度の実績値と前年度からの主な増減理由が一覧化されている、という事実がある。この表では、経常収支比率(97.8%→101.2%→98.2%)・地方債残高比率(180.1%→169.0%→155.0%)・実質公債費比率(9.3%→8.6%→8.1%)・将来負担比率(50.4%→40.9%→31.7%)の4指標がいずれも「改善」と評価されている一方、財政調整基金比率(10.9%→13.5%→11.9%)だけが令和5年度から令和6年度にかけて「悪化」と評価されている、という事実がある。

財政調整基金比率とは何を測る指標か

同計画の資料編(用語解説)には、財政調整基金比率について「標準的な1年間の収入に対して、財政調整基金がどの程度の割合であるかを示す比率で、年度間の臨時的な支出に対応することができる『ゆとり』を判断するための指標」であり、計算式は「財政調整基金残高/標準財政規模×100%」と記載されている、という事実がある。同計画は令和5年度から令和6年度への悪化の理由について、「分母である標準財政規模は、標準税収入額等が増額となったことで増額となり、分子である基金残高が取崩しにより減少したため」と説明している、という事実がある。

金額ベースでは目標額を上回る水準が続く計画

同計画3ページの「財政収支見通し」には、積立金(基金)の内訳として財政調整基金の残高見込みが令和6年度1,721百万円、令和7年度以降は令和12年度まで1,967百万円で横ばいと記載されている、という事実がある。同じ表には「(財政調整基金残高目標額)」として令和6年度1,446百万円、令和12年度1,471百万円という数値が括弧書きで併記されており、見込み残高はいずれの年度も目標額を上回っている、という事実がある。

問い

直近の決算実績に基づく「比率」評価では財政調整基金だけが5指標中で唯一悪化と判定された一方、中期財政計画の将来見通しでは「金額」としての基金残高は今後も目標額を上回る水準で横ばいを続けると見込まれている。比率と金額という2つの物差しでこれだけ評価が分かれる背景に何があるのかは、本稿の範囲では確認できていない。標準財政規模の伸びが今後も基金残高の伸びを上回り続けるのかどうかは、来年度以降の決算で改めて確認する必要があるのではないか。

一次資料
泉南市中期財政計画(令和8年度~令和12年度、令和7年11月):
https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/7/chuukikeikaku_R7.pdf

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